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業務に忙殺されないための仕事術~本多静六に学ぶ~

 

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こんにちは。

 

皆さんは本多静六という方をご存知でしょうか?

 

おそらくあまり有名ではないと思います。しかし、現在でも使える投資法や仕事術を文献に残している有能な人物です。

 

簡単に本多静六氏のプロフィールを紹介します。

本多静六 ほんだ・せいろく(1866~1952)

84年に東京山林学校(現・東大農学部)入学。首席で卒業。その後、ドイツ・ミュンヘン大学で国家経済学博士号を取得。

92年に東京農家大学助教授、00年には教授になる。独自の投資法により莫大な財産を築くかたわら、一日一頁の執筆作業により、生涯で370冊の著作を残した。

 

教師という職業にもかかわらず、独自の貯金法である「4分の1天引き貯金」を25歳から継続することで元手を貯め、その後、株や山林といった投資により莫大な財産を築くことに成功しました。彼はさらにそうした財産を匿名で寄附しています。

 

こうした投資法を実践したことで本多静六は当時かなりの知名度がありました。

日本実業界の父である渋沢栄一氏と親交があったり、日産コンツェルンを創業しのちに満州重工業開発株式会社の総裁となった鮎川義介氏も彼の著作に魅了されたといわれています。

 

このように当時から投資法(利殖法)で有名であった本多静六氏ですが、彼の仕事術は現在でもかなり使えるものだと感じたので記事にしたいと思います。

 

今回は業務に忙殺されないための仕事術というテーマで彼の仕事術を紹介します。

 

桂太郎の勉強法から学べ

②まずは職業の道楽化から

③本業以外に収入を得るならば

 

 

桂太郎の勉強法から学べ

 

本多静六氏の著作である『私の財産告白』のなかに、総理大臣であった桂太郎大将から聞いた勉強法が記述されています。

 

直接、彼の仕事術というわけではないですが紹介したいと思います。

 

桂太郎大将は陸軍に入って以来、ずっと先回りの勉強法を貫いてきました。

具体的には、桂大将は大尉になった折に、次の少佐に昇進するまでを3年と考え、前半の1年半で大尉の仕事を充分に勉強しつくし、残りの1年半で少佐の仕事を徹底的に勉強していたのです。

 

こうした勉強法を継続したかいもあり、桂太郎氏は当時では超エリートしかなれなかった大将まで上り詰め、結果としては3度も内閣総理大臣を経験しました。

 

彼の功績としては日英同盟締結や日露戦争の勝利があげられますが、このような努力があったことはあまり知られていません。

 

本多静六氏も桂太郎大将のこのような勉強法におおいに賛同し、自身の勉強法にも通ずるところがあると著作においてコメントしています。

 

この方法は現代の企業においても充分役に立つ方法なのではないかと思います。

 

まとめるとポイントは次の3点です。

1.今の職務を2分割する

2.前半はその職務を徹底的に勉強する

3.後半は昇進後の職務を徹底的に勉強する

 

 

 

②まずは職業の道楽化から

 

さらに本多静六氏は桂大将の勉強法を受けて、職業を道楽化することの重要性を説いています。

 

簡単に言うと、仕事を楽しむことで仕事における生産性が向上し、金や地位、名誉、生活が豊かになるだろうということです。このことが、まさに業務に忙殺されない仕事術の本質であるのです。

 

実際に彼は努力によってそれを実現しました。

 

では仕事を道楽化するにはどうすればいいのか。

そのエッセンスを上記の著作から抽出したところ次の点があげられます。

 

1.勉強に徹する。努力を継続すること。

2.貯金から投資に転ずることで、経済的自立をはかる

 

桂式勉強法でも述べたように、まずは自分自身の仕事を勉強し尽くすことが大切です。そうすることで、仕事の興味やおもしろさを発見できます。

 

この点については僕も7年間のアルバイトで仕事の楽しさ、面白さをみつけたとたんに忙しさをむしろ受け入れるようになりました。なぜなら、忙しいことは勉強の機会だと思うようになったからです。こうしたマインドの転換により、任せられる権限は増えましたし、なにより賃金も上昇しました。

 

つぎに2つ目の点ですが、やはり生活に追われているという意識があると、仕事を生活のためだと思ってしまい道楽化はむずかしくなるそうです。そこで、最初の数年は耐えて貯金をし、ある程度の元手ができたら投資をすることで経済的な自由を享受することができると本多氏は説いています。

 

 

③本業以外に収入を得るならば

 

本多静六氏は本業をないがしろにしてはならないと説いています。しかし、ある条件の元では、副業もすべきであると述べています。

 

その条件とは?

 

1.本業の足し(プラス)になること

2.自身の勉強になること

 

この2点においては副業もすすめると述べています。

実際に彼は、一日一頁という制約を作りひたすら執筆作業を継続していましたし、ほかの大学でも講師を務めるなど知識の切り売りもしていました。

 

このような副業により本業の生産性を高めることに成功しています。

もちろん、彼は本業はないがいしろにしたことはなく、自身の講義を休講にしたことはないそうです。

 

ですから、まずは本業に注力して余裕が出てきたら副業をするのが肝要だと思います。

 

 

あとがき

 

僕が本多静六氏の著作を手にしたのは、投資について学ぶためでした。

事実、彼の著作である『私の財産告白』の大半は貯金法や投資法について書かれています。

 

もちろん、それら知識もおおいに役立つものでした。

ただ僕は本書の最終章にある「平凡人の成功法」という章の内容にもっとも感銘を受けたのです。

 

その章では、今回の記事でまとめた内容だけでなく、彼の「人生即努力、努力即幸福」という信念について書かれていました。

 

僕の永遠のテーマとして「凡人の下剋上」というものがあります。

どういうことかと言うと、最初は凡人や凡才でも、かならず努力によって逆転できることを証明したい。また、その方法論を発見し発信していきたいということです。

 

まさに本多静六氏の記述は、僕のテーマを実現しうる方法論であると思います。

 

じつは本書を手にしたのは2年前です。

ここまで温めていたのは、本当に使えるかどうかの実験をしたかったからでもあります。

 

アルバイトや勉強ではありますが、確かに方法論として素晴らしいと判断したので今回記事にすることにしました。具体的な経験についての記述はほかの記事に譲ります。

 

本多静六の仕事術、ぜひご活用ください。

 

 

 

 

 

 

それではまた。

 

 

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